極小植物に異変! |
ところがその2週間後、驚くような光景を目にしました。ホンゴウソウとヒナノシャクジョウそれぞれに、小さな糸状の何かがくっ付いているのです。
何だろうとルーペを近づけると、細長い糸状のものは一瞬で形を変え、丸くなってしまいました。その動きはまるで蛇のよう、しかも差し出したルーペに向かい、攻撃をするような姿勢まで見せ、一端は大きく口を開き、ホンゴウソウ、ヒナノシャクジョウに噛みついていました。
その時初めて、これは木の葉の一部や埃などではないということに気づきました。それは細くて短い初めて見る生物。ハリガネムシに似た、それ以上に小さな生物で、体に似合わず攻撃性の強さを感じました。
ホンゴウソウ、ヒナノシャクジョウ ともに絶滅危惧種です
この生物をご存知の方、詳しいことを教えて頂けたら幸いです。
(正体がわかりました)8月2日
当ブログをご覧いただいている方より、これはフタナミトビヒメシャク(チョウ目・シャクガ科)という蛾の幼虫では?と教えて頂きました。
早速インターネット画像などで確認したところ、身体の長さは短いものの、頭部のあごの牙?のようなもの、尾の形、そして素早い動きなどの特徴が一致しました。ホンゴウソウやヒナノシャクジョウのみならず、多くの植物を餌にしているようです。
ほぼ国内全域に生息し、7~8月にかけて羽化するとのことでした。ただ個体が極めて小さく、普段目にする機会のない幼虫です。
教えて頂いたFJさん、ありがとうございました!
ひょんなことから全く知らない世界に足を踏み入れることになり、おかげで興味も持てましたが、当地では数も少ない貴重な植物です。よりによって、どうしてこんなに小さな野草を餌に?・・という気持ちが湧いております。
(1)7月中旬前のホンゴウソウ(7/12)、この時には異変もなかった・・
(2)7月中旬前のヒナノシャクジョウ(7/12)、左にはドングリの傘
(3)そして異変が・・ホンゴウソウの頂部に糸状のものが・・
比較対象の五円玉から大きさを推定すると長さは5㎜ほど(7/26)
(4)五円玉と大きさ比較のヒナノシャクジョウには見られなかったが・・
(5)すぐ隣のヒナノシャクジョウには同じ生物が・・
垂れ下がった下部は頭部か?触角のようなものが見える(7/26)
(6)ルーペを近づけたら一瞬で丸くなった・・
(7)さらに拡大すると尾の部分?が口を開き噛みついていた・・
体の色も獲物に合わせてか色が薄い
(8)ホンゴウソウも同様に・・こちらの体は赤黒色
(9)ルーペを近づけたら丸くなった・・が、次の瞬間こちらに向かって体が伸びてきた
ホンゴウソウの頂部も小さくなっていました。養分を喰われたのでしょうか?・・貴重な植物なだけに今後が危惧されます。